『寒の空何に不満か尾長啼く』
裏の鎮守の森では、いつも尾長の群の甲高い声が響く。撮影にと出かけるが、警戒心が強く撮れたためしがない。午後、散歩に出ると雪が舞ってきた。冷えた空気の中に、鋭い鳴き声が響いてきた。小楢の幹に寄りかかり隠れた。樅の木のてっぺんに止まると、群を統率するように睥睨している。悴んだ指先で慎重にシャッターを押した。私の200ミリズームのレンズでは、不満が残る。せめて300ミリのレンズが欲しいものだ。だが、ようやく尾長の姿を捉えることが出来たのである。
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