<   2011年 11月 ( 30 )   > この月の画像一覧

炬燵猫

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『炬燵猫冬眠如く旅立ちぬ』
愛猫の甲斐は、十日間も水しか受け入れずに頑張ってくれていた。昨夜深夜に帰った私は、グラスを片手に一時半ほど、励ましの言葉をかけた。中指を水を浸し、口元につけると薄口をあけた。一滴の雫を舐めると、鳴き声を上げた。腹で大きな呼吸をした。今夜がお別れだと、実感した。顔を半分だして、毛布をかけて寝たのだ。朝、目覚めると、安らかな顔で旅立っていた。世田谷のお屋敷の庭で生まれた子猫は、数週間でわが家に来た。以来、18年間、わが家の主役だった。が、本人はいつも醒めた目で家族を見ていた。唯一、私が居間の長椅子でうたた寝をすると、私の腹の上に長々と腹ばいになり首に顔をうずめて寝る子だった。暦を見ると仏滅だ。そして、明日は大安。今宵はも甲斐のお通夜だと出社した。定刻前に帰宅した。籐籠を柩に真っ白なバスタオルを敷き、寝かせると周囲に花々を盛った。私は戒名をつけ、柩に供えた。酒を汲み、線香を手向け、題目を唱えた。
    平成二十三年
虎白黒甲斐美猫大姉
十一月三十日享年九十九歳
楽しかった日々をありがとう。安らかに……。
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by arajin01 | 2011-11-30 20:49 | Trackback | Comments(0)

山下りし

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『山下りし都会はいまだ秋風情』
東京を日帰りした。ハイウエイバスを降りると、銀杏並木はまだ黄葉のさなかだった。冬の国から秋の季節へフェードバックしたようで、コート姿の私は、慌ててコートを脱いだのである。古本屋を巡り、故郷の友と語らい、美酒に酔い、羽目を外したら深夜の帰宅になった。
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by arajin01 | 2011-11-29 23:59 | Trackback | Comments(0)

閃光

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『朝日射すわれ閃光に撃たれしや』
曇天の朝を迎えた。普段ならまだベッドの中だが、昨日ほど暖かい朝に表に出た。弧線橋を渡る途中、突然朝日が射した。カメラを向けると光りの輪が飛び込んできた。私は光りの輪に包まれたのか。撃たれたのか。眼前は、真っ白になった。幻想なのかと、天を見上げると曇天の朝だった。が、カメラにはUFOのような幾色もの光りの輪を捉えらえていたのである。
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by arajin01 | 2011-11-28 19:56 | Trackback | Comments(2)

短日

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『短日や色恋染めるウヰスキー』
森の中のホテルのカウンター。トチノキの一枚板が、風格がある。まだ四時だというに、西日射す。ウヰスキーグラスが、カウンターに彩色する。「きれい! 」と言った呟きが、話のきっかけになった。ウヰスキーは、キューピットになる。
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by arajin01 | 2011-11-27 18:39 | Trackback | Comments(0)

霜の花

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『ピシピシと衣を脱ぐか霜の花』
屋根も地表も霜で真っ白くなった。いよいよ真冬への突入だ。道端の野草は、霜の衣を着せられ、白い花が咲いたようだ。朝日のあたるそばから、無理やり着せられた霜の衣は脱具ように融けていく。耳をそばだてると融ける音が聞こえてくるようである。
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by arajin01 | 2011-11-26 17:03 | Trackback | Comments(2)

巨木

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『一息が一息ひびく根っこ哉』
何百年もの巨樹に逢いに行った。この木の前に立つと何の言葉も浮かばない。ただただ、息を飲むばかりだ。何百年も生き続けた巨樹に比べたら、私の生などほんの一呼吸に過ぎない。巨樹の一呼吸が伝わってくる。その一呼吸で、私は、また一年生きながらえるような気分になった。
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by arajin01 | 2011-11-25 20:45 | Trackback | Comments(0)

冬日向

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『のらやのら声を掛けれど冬日向』
朝から空は白い雲と黒い雲が速度を上げて交互に飛んでいく。黒い雲が真上に来ると霧雨のシャワーが降る。南アルプスの西の端の谷間からは虹が架かる。かと思うと雪が舞い、青空が顔をだすと日向を造る、。局地的に天気はころころと変わる。近くの野良猫に、声を掛けるが、悠然とそっぽを向き日向を愉しんでいた。僕も日向ぼっこをしたくなった。
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by arajin01 | 2011-11-24 21:05 | Trackback | Comments(0)

落葉

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『落葉踏む吾が踏み音に振り返り』
今日は、小雪。昨日からの北風は、裏山の小楢の葉を全て落としてしまった。からからに乾いた枯葉は、歩いても踏み音が心地好く響く。枯葉踏む音の重層的な響きは、後ろから誰がついてくるような音に聞こえ、振り返っても誰もいない。私は何を期待しているのだろう。思わず苦笑してしまう。雲は低く覆い、山並みも半分隠れていた。それにしても風の冷たさよ。
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by arajin01 | 2011-11-23 21:38 | Trackback | Comments(0)

実南天

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『艶やかに舌先転がす実南天』
南天の紅い実の艶やかさは、何とも魅力だ。舌先に乗せて転がしてみるが、舌を転がる感触は心地好い。舌先の転がす感触は、快感をよぶ。こんなことをするのは私ぐらいだろうが、子どもの頃からの記憶である。「赤い鳥小鳥なぜなぜ赤い、赤い実を食べた……」と、そんな歌詞の記憶と重なる。小鳥では、鵯がこの実を好きで熟れるのを虎視眈々と狙っている。南天の実は、一皮剥くと真っ白で、欺かれた気分になった。一位の実のように果肉まで紅くない。小鳥が食べても赤い鳥にはならなく、嘘をつかれた気分になったものだ。私の舌先は嘘をつかない。私の舌先は、喜ばせる器官になったのである。
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by arajin01 | 2011-11-23 00:07 | Trackback | Comments(0)

初雪

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『朝日浴び孫に衣装の初雪や』
今季の初雪に嬉しくなったが、20日は遅れての少々面映い雪化粧だ。今年は暖冬なのかしらと車を止めて眺めた。それにしても、貧相な雪化粧だ。「八ケ岳、それでも雪景色なのか」と声をかけた。それに怒ったのか、夕方になると吹雪のような風花が舞った。いよいよ冬到来を、実感したのである。
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by arajin01 | 2011-11-21 21:09 | Trackback | Comments(0)