通勤途上に、人の気配の無い家がある。かってガーデニングを愉しんでいたであろうと覗わせる庭は、夏草に覆われている。気には留めていたが、手入れをされなくとも花々は無造作に秩序無く咲くものであると、眺めていた。今朝、そのお宅に差し掛かると草花がきらきらと輝き、楽園のような気分にさせられて立ち尽くしてしまった。草花は、朝露に包まれ朝日に輝いていた。太陽の光のもたらす演出は、なんと偉大だろうと改めて魅入ってしまった。光をカメラに収められなかったが、一瞬の至福に酔い、爽やかな一日を迎えた気分になったのである。