夕の虹

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帰宅すると、太陽が山に隠れたばかりだった。縁側で夕暮れを眺めながら、今日届いたという新茶を飲んだ。南アルプスの空は、雨雲が桃色に染まり、山あいから湧き上る雲も踊るようだ。新茶の香りと、見事な景色に満たされた気分になっていた。刹那、七色の塊が見えたとおもうと虹が上に伸びた。その出現の仕方は、まさに龍が天空に駆け上がるようである。やがて空は、鉛色を経て夕闇に包まれた。この間、十分にも満たなかったろうか……。だが、長いスペクタルを見ているようであった。虹の生まれる瞬間を初めて見た昂奮に浸ったのである。
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by arajin01 | 2010-05-20 20:44


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