『母恋し産毛生やした帰り花』
病院内の土手にはまだ緑が残り、タンポポもハハコグサも花をつけている。気候の狂いを感じる冬だ。ハハコグサの裏には二匹の油虫までいる。ハハコグサの花期は四月から夏である。霜が落ちているのに、ビロードのような産毛を生やした葉は瑞々しい。この花を見ると、名前からの連想なのか、鼻の下に産毛を生やしていた母を思い出してしまうのである。しかし、こんな写真を見るとどうしても春である。四日前に雪が積もったとは、到底思えない景色なのである。
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