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夜半の冬

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『黙々と保線夫がゆく夜半の冬』
最終列車が過ぎ去ったあと、深夜の外はしーんとして静かになる。部屋は、石油ストーブの燃える音が響くだけだ。数日前から零時を過ぎると、線路の砂利を穿る音が聞こえる。騒音と云うほどの音ではないが、エンジン音とがりがりと砂利のこすれあう音が響く。窓下の線路を覗くと、煌々とライトをつけた線路で保線の作業が繰り広げられている。作業員たちは黙々と砂利を掘り返している。作業は二時間ほどで終了すると、貨物列車が通過するのである。

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by arajin01 | 2015-12-13 22:05


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