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夢現

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李氏朝鮮最後の王世子(皇太子)である李垠(い・うん 1897-1970)の東京邸であった旧李王家邸で食事をしてきた。ここで食事をするのも10数回になるが、いつも不幸な歴史を思わずにはいられない。1910年(明治43年)に日韓併合により李氏朝鮮・李王家は日本の皇室に組み込まれた。 1920年(大正9年)に、李王世子垠は皇太子殿下・裕仁親王(後の昭和天皇 1901-1989)の后候補であった、 梨本宮守正(なしもとのみや・もりまさ 1874-1951)王の長女・梨本宮方子(なしもとのみや・まさこ 1901-1989)女王と結婚した。玄関の石のたたきのすりへった窪み。階段の手すりと床。どれを見ても、歴史を思い出す。私が館長を務める建物も、歴史の遺物である。建築物ほど、歴史を如実に語るものはない。
by arajin01 | 2007-11-09 01:22


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